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「佐賀大コスメ学環」倍率20倍超え!超人気な学部で学べることとは?

2026年4月、佐賀大学に新しく誕生する「コスメティックサイエンス学環」。“コスメが学べる大学”という響きに惹かれた人も多いのではないだろうか。実際、その注目度はかなり高い。募集18人に対して前期だけで132人が出願。後期日程では20倍を超える倍率となり、医学部を上回る人気を集めている。では、この学部では一体何が学べるのか。そして、なぜ今これほどまでに注目されているのか。佐賀大に取材をするといまの「美」と「学び」の変化が見えてきた。

▼学べるのは「メイク」じゃない、「コスメの本質」だった

「コスメが学べる大学」と聞くと、メイク技術や美容法を学ぶ場所を想像しがちだが、この学環の本質はそこではない。中心となるのは、化粧品に含まれる化学物質や、その成分が肌や人体に与える影響、安全性や有効性の検証といった、“コスメの中身”に関する学びだ。化学、生物学、皮膚科学などの知識をベースに、「なぜ効くのか」「なぜ安全なのか」を科学的に理解していく。つまり、コスメを「使う側」ではなく、設計し、分析する側に立つための教育なのである。

▼かなり実践的!1年生から「香水開発」も

この学環のもう一つの特徴が、実験・体験を重視したカリキュラムだ。1年生の後期には、いきなりプロジェクト型の授業がスタートする。例えば、香料を組み合わせて新しい香水を企画・開発するというもの。ただしこれは、なんとなくいい香りを作る授業ではない。成分の特性や組み合わせ、ターゲット層などを考えながら設計していく、かなり本格的な内容だ。その後も年次を追うごとに実験や研究の比重が増え、最終的には卒業研究へとつながっていく。コスメは感覚的なものに見えて、実は非常に論理的な世界。この学環では、その両方をバランスよく体験できるようになっている。

コスメは「総合力」で学ぶ

この学環がユニークなのは、1つの学部で完結しない点にもある。理工学部や農学部の知識をベースにしながら、医学、デザイン、経済といった分野が横断的に関わる構造になっている。例えば、成分開発は化学・生物、肌への影響 は医学、パッケージはデザイン、売れる仕組みはマーケティングといったように、コスメは一つの分野では成り立たない。だからこそこの学環では、分野をまたいで考える力が重視されている。

▼なぜここまで人気?興味を持ったのはどんな学生たち

これほど高い倍率になった背景には、単なる「美容好き」ではない層の存在がある。もちろんコスメが好きという気持ちは入口になる。しかし実際に集まっているのは、成分や効果に興味がある人、「なぜ?」を深掘りしたい人、将来、研究や開発に関わりたい人といった、理解したい欲求の強い学生たちだ。実際、オープンキャンパスには九州だけでなく、関西や関東、さらには北海道から訪れる人もいたという。それだけ、「コスメを学問として学べる場所」がこれまでなかったことの裏返しでもある。

▼そもそも、なぜ佐賀大学で“コスメ”なのか?

この学環が生まれた背景には、佐賀県の大きな戦略がある。2013年頃から進められている「コスメティック構想」。これは、県内に化粧品産業を集積させる取り組みだ。そこに佐賀大学の教育・研究を掛け合わせることで、産業と学問をつなぐ拠点としてこの学環が誕生したという。

コスメティックサイエンス学環は、「美容を学ぶ場所」ではなく、「コスメを科学的に探究する場所」。そしてこれからの時代は、何を使っているかではなく、なぜそれを選んでいるかが問われていく時代へ。その最前線が、いま佐賀から始まっている。BEAUTY TEENS JAPANでも引き続き注目していきたい。

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