美容皮膚科医に聞く「10代の正しいスキンケア」【前編】

SNSを開けば、スキンケア情報がいっぱい。「ニキビができたら、たくさん洗ったほうがいい?」「化粧水は毎日つけるべき?」「大人と同じスキンケアじゃダメなの?」気になることはたくさんあるけれど、実は10代の肌は、大人の肌とは少し違うんです。そこでBEAUTY TEENS JAPANでは、美容皮膚科「リゼクリニック」の山村鈴奈先生に、10代の肌とスキンケアについて聞きました。先生がまず教えてくれたのは、意外にも「やりすぎないことが大切」ということでした。

Q そもそも、10代の肌って大人と何が違うの?

山村先生:子どもの肌は大人に比べて角質層が薄く、肌のバリア機能が未発達なため、外部からの刺激を受けやすいという特徴があります。また、化粧品成分が浸透しやすく、アレルギー反応が起こりやすい傾向があります。小学生は皮脂の分泌量が少なく、乾燥や肌荒れを起こしやすい一方で、中高生になるとホルモンの影響により皮脂の分泌が増え始めます。

Q 中学生になってからニキビが増えた…どうして?

山村先生:思春期になると、ホルモンの影響で皮脂の分泌が活発になります。皮脂や古い角質が毛穴に詰まると、毛穴の中でアクネ菌が増えやすくなり、炎症を起こすことでニキビができやすくなります。

Q スキンケアの方法は、「小学生」と「中高生」で変えた方がいい?

山村先生:肌の状態は成長とともに変化するため、年齢や成長段階に合わせてスキンケアを見直すことが大切です。小学生は皮脂の分泌が少なく、乾燥や刺激に弱いため、低刺激の洗顔料でやさしく洗い、しっかり保湿することが基本です。一方、中高生は皮脂の分泌が増えてニキビができやすくなるため、余分な皮脂や汚れをやさしく洗い流し、適切な保湿で肌のバリア機能を保つことが大切です。どの年代でも、ゴシゴシこすって洗ったり、必要以上に洗顔したりすることは、かえって肌の負担になりトラブルの原因になるため避けましょう。また、日焼け止めなどを使用した場合は製品に表示された落とし方を確認し、クレンジングが必要なものは肌に負担をかけないようやさしく落とします。

Q 正しい洗顔方法を教えて!

山村先生:子どもの洗顔は、「洗いすぎないこと」が大切です。皮脂の分泌が少ない子どもであれば、朝はぬるま湯のみで十分なことも多く、必ずしも洗顔料を使う必要はありません。夜は日焼け止めや汗、汚れを落とすために、低刺激の洗顔料を使用するとよいでしょう。一方、中高生で皮脂が気になり始めたら、朝と夜の1日2回を目安に、よく泡立てた洗顔料でやさしく洗うことをおすすめします。洗顔時はぬるま湯を使用し、洗顔料はしっかり泡立てて、泡をクッションにするように肌をこすらず洗います。すすぎ残しがないよう十分に洗い流し、洗顔後は清潔なタオルで軽く押さえるように水分を拭き取りましょう。

Q 洗顔料にもいろいろあるけど、何を選べばいいの?

山村先生:子どもの肌は刺激を受けやすいため、洗浄力がマイルドで、低刺激なものを選ぶことが大切です。「無香料」「アルコールフリー」などの表示も、商品選びの参考になります。スクラブ入りの洗顔料は肌を傷つける可能性があるため、子どもにはあまりおすすめできません。皮脂が気になるからといって洗浄力の強い製品を使用すると、必要な皮脂まで取り除いてしまい、乾燥や肌荒れにつながることもあります。また、中高生でニキビが気になる場合は、「ノンコメドジェニックテスト済み」と書かれた商品を選ぶのもひとつの方法です。「ノンコメドジェニックテスト済み」とは、ニキビの初期段階となる毛穴詰まりが起こりにくいかを確認するテストが行われた商品のことをさします。ただし、「これを使えば絶対にニキビができない」という意味ではありません。洗ったあとにつっぱる、ヒリヒリするなど違和感がある場合は、使用を見直しましょう。

Q 小学生のスキンケアは、何をすればいいの?

山村先生:小学生のスキンケアは、洗いすぎず、しっかり保湿することが基本です。美容液や高濃度の有効成分を含むスキンケア用品は基本的に必要なく、シンプルな保湿ケアで十分です。

【朝】

  • 洗顔:皮脂の少ない小学生は、ぬるま湯のみの洗顔でも十分な場合があります。汗や皮脂、べたつきが気になる場合は、低刺激の洗顔料を使用してやさしく洗いましょう。
  • 保湿:洗顔後は肌の状態に合わせて子ども向けの低刺激な保湿剤などでうるおいを補います。
  • 紫外線対策:外出する際は、子どもの肌に合った日焼け止めを使用しましょう。

【夜】

  • 洗顔:汗や汚れをやさしく洗い流します。日焼け止めやメイクを使用した日は、洗顔料やクレンジングできちんと落としましょう。
  • 保湿:洗顔後は、肌の状態に合わせて保湿剤を使用し、肌のうるおいを保ちます。

Q 子供用の保湿剤はどうやって選べばいいの?

山村先生:子ども用の保湿剤は、低刺激で肌への負担が少ないものを選ぶことが大切です。「敏感肌用」「無香料」「無着色」など、刺激に配慮した表示があるものは、商品選びの目安になります。対象年齢の記載がない商品もありますが、年齢を問わず使用できることを意味するわけではありません。迷った場合は、対象年齢が明記されている商品を選ぶと安心です。また、成分表示があると、どのような成分が配合されているかを確認できるため、お子さまに合わない成分や避けたい成分がある場合に判断しやすくなります。成分表示がないからといって危険というわけではありませんが、気になる成分がある場合は事前に調べてから使用すると安心です。さらに、「パラベン不使用」「香料不使用」などの表示は、配合されていない成分を確認する際の参考になります。ただし、それだけで肌に合うかどうかが決まるわけではないので、お子さまの肌質に合った製品を選ぶことが大切です。また、子ども用の製品であっても、肌質や体質、使い方によっては肌荒れやアレルギー反応が起こることがあります。心配な場合はかかりつけの小児科や皮膚科へ相談しましょう.

では、SNSでよく見る美容液や毎日パックは10代の肌にも必要なのでしょうか? お母さんのデパコスや100円ショップのコスメは? 後編ではティーンが気になる“使っていい?ダメ?”を先生に聞きます。

 

教えてくれたのは…

医師プロフィール
美容皮膚科『リゼクリニック』 山村 鈴奈 医師

久留米大学医学部医学科を卒業後、旭ろうさい病院、佐賀県医療センター好生館にて幅広い臨床経験を積む。一般医療の現場で培った安全性への配慮と、患者さま一人ひとりに丁寧に向き合う姿勢を大切にし、2020年12月より「リゼクリニック福岡天神院」の院長に就任、現在に至る。美容医療は外側からのケアだけでなく、体の内側の状態も大きく影響すると考え、腸内環境を意識したケアにも取り組み、患者さまへのアドバイスにも活かしている。医療としての確かな知識と安全性を重視しながら、患者さまが安心して通える美容医療の提供を心がけている。

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